人間中心設計と要件開発支援
システム設計において、利用者との接点となるユーザインタフェース。ユーザインタフェース設計とは、GUI(Graphical User Interfase)のデザインを行うだけではありません。ユーザインタフェース設計が何を設計することかという切り口から、人間中心設計の意味についてご説明致します。
人間中心設計とは
ユーザインタフェース設計では、人と機器とのやりとり(第1接面)、さらには、やりとりの成果の意味(第2接面)を設計します。ところで、設計の対象となる機器は、それが構成される部品とその関係とを解析的に記述することができる「機械系」です。一方で、人は解析的にも統計的にも記述することが困難な「中数系のシステム」です(図1)。
図1 人は、解析的にも統計的にも記述することが困難な「中数系のシステム」
ユーザインタフェース設計とは、この「機械系」と「中数系のシステム」という異なる系同士をいかに結びつけるかを設計することであると言い換えることができます。つまり、ユーザインタフェース設計とは図2に示すような「層変換系」の設計なのです。
図2 ユーザインタフェース設計は「層変換系」の設計
異なる系同士の関係を設計するにあたって、ユーザインタフェース設計では、「中数系のシステム」である「人」を設計可能な系とするために、対象機器との関係の上でモデル化することが必要となるのです。このプロセスこそがユーザインターフェース設計の方法論です。そして、対象機器との関係の上で「人」のモデル化を行うことが「人間中心設計(Human Centered Design)」であり、選択されたアプローチではなく、必然のアプローチなのです。
何からはじめるか
ところで、いざユーザインターフェース設計をはじめようとすると、多くの場合ユーザインターフェスの仕上がりからスタートしてしまいます。しかし、本来は、商品そのもののゴールからスタートし、その上で、人間中心設計による開発アプローチをとるべきです。そして、図3に示す、HCDアプローチによる要件開発プロセスに、PRePモデルによるモデル化を適用することができます。
図3 右下からスタートすべき
主なサービス内容
1)PRePモデルによるゴール定義/ゴール検証
PRePモデルで定義する概念レベルのモデルによってビジネスゴール、ユーザゴールの定義および検証を行うことができます
2)適用(現行)技術/方法の検証と改善
PRePモデルで定義する実体レベルは、対象機器との関係の上での人の活動(適用技術)のモデル化になり、現行技術(As-is)の記述からTo-beの検討を行うことができます
3)潜在ニーズ抽出
ユーザの動詞、形容詞、副詞句などの発想分析によるユーザ・オントロジー分析手法を使って、ユーザの潜在ニーズを掘り起こす方法です
2)ユーザ概念モデル分析
ブランク・フェース・モデル、概念ドローイングなどの手法を使い、ユーザの概念モデルを分析し、外部仕様設計に活かします
3)システムコンセプト提案
要件開発プロセスに参画させていただき、システム仕様のコンセプトをまとめあげます
4)外部仕様設計
システム仕様コンセプトから、さらに、外部仕様の設計を行います
また、プロトタイピング手法による外部仕様のVerification(検証)、要件に対するValidation(妥当性確認)も行います
主な実績
要件開発プロセスのご支援として、下記の実績があります。
1)大手SIerでのプロジェクト見える化システムのシステムコンセプトの提案と要件定義
数百が並行して動いている社内プロジェクトの状況を鳥瞰する全社システムのコンセプト提案と、システム要件定義を行いました
2)Webベースデータベースシステムのユーザインタフェースデザイン
汎用性の高いWebベースのDBシステムに適したユーザインタフェースコンセプトとデザインを行いました
